チャイスタ 取材 多世代交流拠点型学童保育所として地域の活性化・住民に貢献する学童 child stars 取材記事
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千葉県の流山おおたかの森に、とてもアットホームな学童がありました。その名もチャイスタ☆。チャイスタとは、チャイルドスターズの略であり、子どもたち「ひとりひとりが主役」になるような、少人数制の民間学童です。そんなチャイスタは、2017年7月1日に「多世代交流拠点型学童保育所」として生まれ変わったとのこと。「多世代交流拠点型学童保育所」とは?そして学童保育所のことについて、インタビューしてきました!(取材先:流山おおたかの森チャイスタ)

▼取材に応じてくださったのは、所長の武田裕子先生(ゆーこ先生)

武田様

本日はよろしくお願いいたします!

 

Q1.チャイスタを設立したきっかけは?

 

ゆーこ先生:
私は、東京都三鷹市の公設学童で長く勤務していました。定年をきっかけに、流山おおたかの森で民間の学童保育所を立ち上げようと思い至り、2015年にこの施設を借りました。それから1年後の2016年4月に、チャイスタをオープンしました。

 

公設の学童でずっと勤務なさっていたとのことですが、なぜ民間の学童を立ち上げようと思ったのでしょうか?

 

ゆーこ先生:
地域の子どもたち。そして、働くお母さま方をサポートしたいというふたつの思いがあったからです。
流山おおたかの森には公設の学童ももちろんあるのですが、公設学童って一施設につき子どもの人数が多いのです。一方、チャイスタは30人前後を定員とする少人数制の学童です。働いていたから分かるのですが、公設の学童には色々と制限があります。預かり時間の制限も厳しいですし、やってはいけないルールとか、宿題のサポートもきめ細やかではありません。
働く親の子育てはやはり、とても大変ですよね。このような壁にぶつかって、せっかくキャリアを積んだお母さまが仕事を辞めてしまうのはもったいないです。

構内

ゆーこ先生:
東京都三鷹市から千葉県流山市で民間学童保育所を開設しようと思ったのは、流山市に住んでいるからです。「母になるなら流山!」のキャッチコピーを受け、自分の住んでいる流山市に学童保育所を開設することで貢献したいと考えていました。
また、流山おおたかの森近辺って毎年4,000人から5,000人ほどの若者世帯がたくさん移住してくる地域なのです。ですから、この辺りは新興住宅地といわれています。マンションも一戸建ての住宅もいっぱい建っていますし、まだまだこれからも増えていく新しい街です。そんな新しい、若者世帯がたくさん集まってくる地域の子どもたちを支えたいと思いました。
それから、子育てがハンデとなってしまって、社会進出し、第一線で活躍している女性が仕事を辞めてしまう現状も問題に感じていました。この辺りはほとんどが核家族世帯なので、おばあちゃんやおじいちゃんなど、子育てを助けてくれる人も近くにいないため、困っている方が多いです。そこで、そのような働くお母さま方のサポートをしたいと思ったのも設立のきっかけです。

 

Q2.チャイスタの教育理念はなんでしょうか?

 

ゆーこ先生:
チャイスタでは、以下の3つを保育理念にしています。
 

自分の「やりたい」に夢中になれる子

  

あきらめないでやり抜く子

 

相手の気持ちを理解し、思いやれる子

 

この中でも、私は『自分の「やりたい」に夢中になれる子』を育てることが一番大事だと思っています。「今何をしたらいいの?」と聞く子たちがよくいるのですが、やりたいことというのは自分で見つけて、そこに向かっていけるようになることが生きていく上で大事なことだと私は考えています。
また、チャイスタでは運営にあたって5つのポイントも掲げています。

「創造する力」、「食育」、「生活力」、「確かな学力」、「コミュニケーション力」です。
特に「食育」というところでいうと、現代では孤食とか、ジャンクフードばかり食べてしまうといった食の問題があると思っています。そこで小さい頃から「食」に対する意識を高めようということで、チャイスタでは独自に畑を作っています。自分たちで育てた野菜を使って、素朴な味を美味しいと感じられるようになるために、「食育」は大切なことだと思っています。

それから、「生活力」をつけるという部分では、チャイスタでは力を入れています。

▼保育員と一緒に一所懸命宿題に取り組んでいます

宿題

ゆーこ先生:
また、おやつを食べ終わったら自分たちでお皿やコップを洗うことを習慣づけるように指導もします。今は1年生が多いので、自分で服を着替えたり、自分の物は自分で持って帰るなどの基本的な生活習慣をひとつひとつできるように教えている段階です。

 

Q3.チャイスタではどのようなことを子どもたちとしていますか?

 

ゆーこ先生:
やはり「食育」に関しては強い思いを以て取り組んでいます。今の時期は、夏野菜がたくさん育ってきている時期です。苗植えも、毎日の水やりも、野菜の収穫も全て子どもたちがします。
今年は、週に1回~2回ほど農家の方にチャイスタに来ていただき、野菜づくりにご協力いただいています。野菜の植え方から水やりのコツ、枝の剪定の仕方まで教えていただいたので、今年は野菜の出来が非常にいいです(笑)!

▼(画像提供元:チャイスタ)

農家

ゆーこ先生:
野菜を収穫した後は、みんなで調理もします。夏のイベントで、収穫した野菜で「食事作り」をしようと思っています。食事作りの目的は、仲間と一緒に作り、一緒に温かいご飯を食べることができることはもちろん、忙しい保護者の方がお弁当作りを軽減するという部分をサポートする意味合いもあると考えています。

 

春夏秋冬ごとにイベントを設けていらっしゃるのですか?

 

ゆーこ先生:
そうですね。子どもたちの状況によって、毎年イベントの内容は変わっていきます。毎年同じことをしても面白くないなと思いますし。そのため、同じ食事作りというイベントでも、内容を工夫して前回とは趣旨の違うものにします。
イベントの内容も、子供たちの中で話し合って決めてもらいます。基本的に子どもたちにやりたいことを聞いて、保育員が見守る体制を取っています。昨年の夏休みの遠足も子どもたちが行き先を決めました。色々な本を見て候補地を抜粋し、移動にかかる時間や費用なども子どもたちが調べました。それから各候補地のいいところをそれぞれ発表して、場所を絞りました。このような話し合いなどを通じて、子どもたちにはコミュニケーション力を育んでいってもらいたいと思っています。

 

Q4.保護者の方からはどんな感想をもらっていますか?

 

ゆーこ先生:
昨年からチャイスタに入所している子どもたちが中心になって、今年の4月にプレオープンを開きました。司会進行なども子どもたちがやって、子どもたちの力を出し切った機会になったと思うのですが、お母さま方・お父さま方からは「非常に感動した」というご感想を多くいただきました。「自分の子どももあんなふうになれるかしら」とか、「チャイスタって子どもたちが運営を進めていける素敵な場所なんですね」とか、そういったことを仰っていただきました。
子どもの力って無限にあります。ですから、「自分の子どもも無限の力を活かせるようになったらいいなと思ってチャイスタを選びましたが、間違ってませんでした!」と仰っていただいたこともありました。そう考えると、やはり子どもの力にすごく感動されている方が多いです。
それから、「食育」テーマのもとに随分食事作りをしたことで、子どもがおうちで食事作りの手伝いをするようになったという話も聞きました。
ついこの間の「県民の日(2017年6月15日)」に、食事作りをしたのですが、子どもたちの包丁づかいが見違えるようにうまくなっていたのです。「どうしてそんなにうまくなってるの?」と聞いてみたところ、「だって家でやってるもん!」と言われまして(笑)。チャイスタの中で体験したことをおうちにもフィードバックしてくれていると知って、嬉しかったです。

▼(画像提供元:チャイスタ)

調理

ゆーこ先生:
それから、日々色々な場面で上級生が中心になり、下級生にイベントの提案をしたり、引っ張っていくようなことをしていることもあってか、子どもが学校でも積極的になったというお話もよく聞きます。とてもおとなしかった子が、学級委員とかバスレク係に立候補したとか。そういった子どもの変化を保護者の方は非常に喜んでくださっています。
みんなの前で堂々とできるようになったのは、チャイスタで自信をつけることができたことがきっかけなのかなと思うと、チャイスタの目指している一面が実現できていると私も感じます。

 

Q5.学童保育所(チャイスタ)の今後の展望についてお聞かせください。

 

ゆーこ先生:
平成29年度にチャイスタは、千葉県の創業応援助成金の募集に応募しました。結果、2017年6月末に審査を通過して千葉県から助成金をもらえることになり、2017年7月1日からチャイスタは「地域密着型学童保育所」から「多世代交流拠点型学童保育所」という形の学童として生まれ変わります。

 

「多世代交流拠点型学童保育」とは何ですか?

 

ゆーこ先生:
このチャイスタが建つ地域は120世帯ほどありまして、自治会が設立されてから50年ほど経つといいます。しかも、このチャイスタのある一帯だけがそういった歴史の古い地域でして、つまりおじいちゃん、おばあちゃんといったシニア世代が多く住んでいる地域なのです。
この一帯に住んでいらっしゃる方たちは、非常に力を持っている元教員や音楽家の方が多いのです。また、一人で住んでいる方もいらっしゃいますので、子どもたちと遊んでもらって交流をはかっていきたいと思います。

▼(画像提供元:チャイスタ)

地域交流

ゆーこ先生:
お陰さまで助成金ももらえることになりましたので、直近では夏休みに向けて地域の方々と一緒に何か楽しめないかと思っています。
日常的な環境におじいちゃん、おばあちゃんがいない子どもたちもいますので、シニア世代から色々なお話を聞いたり、学ぶことも多いのではないかと思いますし、お年寄りの方も子どもたちから元気をもらえることで、相互にいい作用が働くのではないかと思います。チャイスタを拠点に、多世代交流が盛んな地域にしていくことが今後の目標です。

 

Q6.最後に一言、メッセージをお願いします!

 

ゆーこ先生:
今、地域のお母さま方に向けて午前中にチャイスタで事業を行うことも考えています。とはいえまだ具体的な発信はしていませんが、いずれお母さま同士のお友達が増えるようなサークル活動なども、チャイスタを通じてやっていけたらいいなと思っています。
そういったことも含め、地域の拠点というところで、多世代交流をしてもらいたいです。チャイスタという存在が、地域の方にいつでも来ていただける場所になれれば一番いいなと思っています。子どもたちだけではなく、お母さま方にもお年寄りの方にも、気兼ねなく来ていただける、交流場所にしていきたいです。
それから、子育てってやはり、母親の責任になってしまう面の方が大きいと思っています。共働き夫婦が増えているとはいえ、やはり社会全体の雰囲気には、母親が背負うものの比重の方がまだまだ大きいと感じてしまいます。
しかし、一生懸命仕事をしたいとお考えのお母さま方には、とことん頑張ってやっていただきたいと思っていますので、これからもチャイスタはお母さま方への応援をし続けます。ぜひ、お仕事頑張ってください!私たちがついています。

武田様
本日はお忙しい中ありがとうございました!

 

【編集部より】
核家族化が進み、地域住民同士の交流も激減している現代では、たしかに地域の寄り合い所のような存在は少なくなってきてしまいました。地域住民同士の交流の希薄化が進んでいる現代にこそ、交流場となるような存在が必要。そのために学童を使ってほしいとお考えのゆーこ先生の熱い想いが聞けた取材でした。民間学童というフィルターを通して、地域、ひいては住民の交流に貢献するという取り組みはとてもハートウォーミングですね。
自立をめざし、コミュニケーションの大切さを理解し、異なる世代の方々とも積極的に交流できるようなお子さまに育ってほしい。地域住民同士の連帯感を感じながら、仕事に安心して打ち込みたい。
そんなお母さま方は、チャイスタに一度見学に行かれてみてはいかがでしょうか。

 

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